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2008年12月 9日 (火)

「ガリレオの苦悩」東野 圭吾★★★半☆

G 「ガリレオの苦悩」東野 圭吾
文芸春秋 ISBN:978-4-16-327620-5

新刊を素早くご紹介をモットーにしているんですが、最近はちょっとある本をまとめ読みしていてできていません。何を読んでいるのかは秘密。まぁ、そのうち明らかになるかも。

それは置いておいて、映画『容疑者Xの献身』も好調なようで、おめでたいことの探偵ガリレオシリーズ。10月に2冊まとめて新刊が出たのですが、これはその中の一冊、短編集の方です。長編の『聖女の救済』の方は気が向いたなら感想を書きます。

今日は一先ずこちら。

とりあえず、出版社からあらすじを引用します。

あらすじ:
悪魔の手」と名乗る者から、警察と湯川に挑戦状が届く。事故に見せかけて殺人を犯しているという彼に、天才科学者・湯川が立ち向かう

福山雅治が物理学者・湯川を演じて映像化され、空前の大ベストセラーとなったガリレオシリーズ。長篇だけでなく、その新作が今回はなんと2冊同時刊行されます。
こちらは『探偵ガリレオ』『予知夢』と同じ、短篇集です。長篇では脇に回りがちな湯川が、短篇では堂々の主役。必ずしも積極的に警察に協力し、喜んで謎を解いているわけではない湯川の“苦悩”が描かれ、彼の人間性が窺えます。
読者のためにと、著者の意向で書き下ろしも加えた贅沢な1冊になりました。

感想:
短編集なのですが、それぞれの短編のあらすじは、ガリレオシリーズ特設サイトで読むことができます。

感想としては、「やっぱり探偵ガリレオシリーズは、テレビドラマで見た方が面白いかも」です。そもそも、このシリーズって自分が東野さんをリアルタイムに読むのをやめるきっかけだったんですよ。それまでは、結構新刊を追っかけていたんですが。どうしてかというと、やっぱりあの「読者が想定できない物理トリック」に違和感を感じたから。そういう意味では、『容疑者Xの献身』は別ですが。

でも、テレビドラマ見ると面白かったんですね、これが。読み返してみると、あぁ、そう言う読み方があるのかと。湯川のキャラクタを中心に推理小説というより、探偵小説として読むと。

長編の方は、湯川だけでは書けないので、湯川色が薄まります。そういう意味では、短編の方が湯川が目立ってより正統な探偵ガリレオシリーズって感じがしますね。でも、湯川の活躍を楽しむのなら、よりキャラクター色が強まっているテレビシリーズの方が楽しいと思います。柴崎コウも出るし。(笑)

でも、買った値段分は充分楽しめます。、『容疑者Xの献身』ほどのずば抜けた面白さはありませんが。

最後にそれぞれの短編の感想をば。

◆第一章・落下る(おちる)
ここからテレビで柴崎コウが演じている内海薫が登場します。で、この話は、『ガリレオΦ』の中の一つです。どこかで読んだ気がしたんだ。

どちらかというと、内海薫の炯眼が楽しいお話しです。トリックの紹介は、実はテレビより分かりやすかったりして。

◆第二章・操縦る(あやつる)
これも、『ガリレオΦ』の中の一つです。

ちょっと、人間関係がステレオタイプ的であれなんですが、車椅子の湯川の恩師がいい味を出しています。勿体ないかな?トリックは、途中で想像は付くけれど分かりにくいです。

◆第三章・密室る(とじる)
この話は、ちょっとピンときませんでした。いくらなんでも、それをトリックにするのは、かなり犯人側にリスクが大きすぎるのではないでしょうか。

◆第四章・指標す(しめす)
これは、この本のための書き下ろしらしいです。

この話しにしても、どうも探偵ガリレオシリーズの犯人は、可哀相な人が多いですね。善人のはずが道を踏み外すタイプでしょうか。しかし、この話を探偵ガリレオシリーズにしていいのかな?

内容は面白いけれど、シリーズの作品としては、薄味です。

◆第五章・攪乱す(みだす)
やっぱり、この話が一番面白いですね。どちらかというと、倒置ものに近い感じです。

犯人が段々と調子にのっていくところがいいですねぇ。もう一つぐらい成功犯罪があってもいい感じがしたので、長編にしても良かったかも。

また、短編が溜まればテレビドラマやってくれるかな。

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