よくわかる現代魔法 第10話「quick-and-dirty」
よくわかる現代魔法 第10話「quick-and-dirty」です。
さてさて、「よくわかる現代魔法」も大詰めです。1クールアニメですからね。
先週は、姉原 美鎖が、一ノ瀬・弓子・クリスティーナちゃんの剣に刺され、姿を消すという非常にいい場面で終わってしまいました。少しは、今週が待ち遠しかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。初めてまともに2話続いたのかも。
とはいえ、結構内容が分からないまま雰囲気で見られている方もいらっしゃるようなので、きちんと分かるように決着が付けられるのか心配でもあります。
ということで、よくわかる現代魔法 第10話「quick-and-dirty」行きます。
原作は、完読済み、マンガはコミックス+α程度読んでいます。世界観などは、小説版の方に書きました。大きなネタバレはしていませんので、興味がある方はそちらを。
小説「よくわかる現代魔法 6 Firefox!」
コミックス「よくわかる現代魔法 1」
あらすじ:
その日、姉原 聡史郎は、姉の帰りを待ちながら掃除をしていました。
姉原 美鎖が消えた翌朝、坂崎 嘉穂ちゃんの元には、血に染まった美鎖のアミュレットが届きました。美鎖が片時も肌身離さず身につけていたものです。嘉穂ちゃんは、それから何かを感じ取り、学校にも行かずにパソコンの前で何かを始めます。
一方、屋敷で掃除をする聡史郎の前に、やつれた弓子ちゃんがやってきます。彼女は、美鎖が突然帰っていないかと、屋敷を家捜しし始めます。しかし、美鎖は帰っていません。傷心の弓子ちゃんですが、美鎖の行き場所の心当たりとして「秋葉原」を聡史郎から引き出し飛び出していきます。
学校の授業を終え、姉原家にやってきた森下 こよみちゃんですが、美鎖がいなくなったことを聞き、聡史郎と一緒に秋葉原へ捜索に行くことにします。
そのころ秋葉原では、ゲーリー・ホアンと、コンピュータの束縛から解き放たれたジャンジャック・ギバルテスが、魔女のライブラリの復活を企んでいました。
魔女のライブラリを作った魔女ジキタリスは魔女のライブラリに彼女の情報を集約し、その情報を新しい体に入れることで、なんども復活を遂げ、世界に復讐戦を仕掛けていました。そして今回ホアンがその復活の標的としたのが、「筐体」としての弓子ちゃんでした。
秋葉原にやってきたこよみちゃんと聡史郎は、何かコンピュータを使って美鎖の現代魔法を仕掛けたような嘉穂ちゃんと、落ち合います。そこに現れたのはホアンとギバルテスでした。
ホアンが持つ剣から、姉原家に押し入ったのがホアンだと気付いた聡史郎は、彼に食ってかかります。さらには、ギバルテスは、こよみちゃんが自分を消滅させた原因を作った少女であることに気付きます。
まさに一触即発状態のそのとき、嘉穂ちゃんが仕掛けていたコードを発動させ、そして美鎖のアミュレットを聡史郎に首に掛けます。
何か不穏な魔法コードの発動を察知したギバルテスは、争わずにその場を立ち去ります。
そのとき、人心地付いた3人の前に、突然ゴースト化した美鎖が現れます。
感想:
ちょっとあらすじが長くなってしまいました。
しかし、やはり最初の方や過去編をしっかりやっていなかった弊害が出ていますねぇ。ジキタリスの説明なんて、最初の魔女のライブラリの部分でしっかりやって、ここでは補足にすべきでしょうし、嘉穂ちゃんの持つスキル、スペックについてもっと説明しておくべきでした。あと聡史郎についてもね(秘密)。
あと、致命的なのは時系列を混乱させたので、ギバルテスとこよみちゃんや弓子ちゃんとの確執が、分かりにくくなっていることでしょう。なぜ、ホアンとギバルテスが弓子ちゃんを筐体として選んだのか、どうしてあっさりギバルテスが引いたのか。困ったもんだ。
それはそうと、前から思っていたんですが、ホアンと、ギバルテスがどうも三下にしか見えませんね。ギバルテスだけでも、もう少し重厚にするか特徴を付けておいた方が良かったのではないでしょうか。
ところで、今週の「TV講座」はサブタイトルの説明でした。気付いていない人も多いんでしょうか?しかし、QDOSの説明はあれでいいのでしょうか?パソコンの黎明期に、MS-DOSの元になった伝説のOSですよ。まぁ、それが嘉穂ちゃんの行動を指すのか、魔女のライブラリを指すのか、それ以外なのかはハッキリしませんでしたが。
そのサブタイトルですが、ちょっと解説を書いてみることにします。ほどほどに信用しないこと。(苦笑)
1.hello,world
… TV講座の説明通りプログラミングで最初に表示させる文字。第1回だから?
2.wizardry
… その名の通り魔術師。優れたプログラマーがそう呼ばれる。
3.Deus In Machina
… ラテン語の「Deus ex Machina」の誤用なんですが、サーバーという機械の中の神。まぁ、アニメでのエピソードそのもの。
4.jini
… Apacheなどでの分散システムの構築のためのネットワークアーキテクチャ。恐らく精霊のjinnと引っ掛けて使われているのかと。
5.jump off into never-never land
… ピーターパンから採られたスラング。予期しないジャンプをすることから、予期せぬ奇妙なもしくは、壊滅的な結果を生成するプログラムのこと。アニメで過去に飛ぶだけの関連?
6.ghostscript
… ページ記述言語向けインタープリタのこと。特にアニメでの意味はないと思われ。
7.voodoo programming
… そのプログラムのアルゴリズムや意味を知らずに、そのままリコンパイルして使用すること。アニメでの猫コードの内容そのもの。
8.scratch monkey
… かけがえのないデータやデバイスを慎重に取り扱うときに使われるコンピュータ業界のスラング。爆弾のことを指しているかと思われ。
9.Open DeathTrap
… 良く分からないのですが、昔あったIBMに対抗するUNIXのオープンデスクトップという動き、製品が失敗したことから、オープン化の失敗を揶揄して死の罠と言ったことによるのかと。アニメでは、文字通り死の罠の開始の意味かと。
まぁ、どうでもいいですけれどね。
次回.「Dragon Book」
… 20年前から出版されている有名なコンピュータ科学のコンパイラのテキスト。表紙が竜だったことからそう呼ばれる。
http://candlexxxlight.blog16.fc2.com/blog-entry-872.html
http://blog.livedoor.jp/t_cherry398/archives/51279178.html
http://purgatory07idea.blog77.fc2.com/blog-entry-365.html
※注意:TBはフィルタに掛かると表示されないようです。エラーがない限り、恐らく届いていますので、別途承認することで表示されます(言及リンク頂くとましなようです)。ご容赦願います。

確かに(笑)
ジギタリスについては、1話のアバンでそれこそオリジナルで魔女狩りによる彼女の最初の処刑の具体的な描写をもってきて、後の(原作通りの)美鎖による説明と対応させるという手もあったと思います。ギバルテスと「曽祖父2人」の因縁も、オリジナルで同じようにどこかのアバンに分散して入れるという手もあったと思います(サブタイトルよりその原案協力か監修に桜坂さんを使った方がよかったのでは)
…でも、外野にはうかがい知れない事情で、実際今のような形に落ち着いたのかもしれません(というか今思いましたが、小説でそういう外伝が読んでみたい気がしてきました)
こうして見ると、原作は非常に緻密で堅牢な構成になっていますね。アニメを見ると逆に実感させられ、「ハルヒ」の谷川さんなどブロックバスター的な作家さんと比べると目立ちませんが、キャリアもそれ相当に長いし、やはり大した作家さんだと思います。構成が堅牢であるということは当然崩しにくく、いったん崩すと再構成がしにくいということで、特に未読の方の反応を見ると、これはやっぱり失敗に終わった感じがしますね。テレビアニメはやはり視聴者あってのものでしょうし、「どう見てもよくわからない」だけならまだしも、コメントで補足の説明をさせていただくと、「何だそうか」「それならそこは削らないでくれればよかったのに」というご返信をいただくと、これは弁明のしようがないなあ(苦笑)と思います。これは〝一人で〟見ていると気づかないことでした。途中人形パートで原作の宣伝が入ったのは、原作が座右に必須ということでしょうか?新手の原作販促アニメ?(笑)
原作とは別物の軽い感じと割り切って見ていたら、ここにきて5巻だけは原作準拠でやる気らしくなってきたので、そうなるとこれまで再三おっしゃってこられた「薄い」感じは非常に残念なことに…。ギバルテスは個人的には原作で脳内補完すれば次回辺りはそれなりに楽しめそうですが、未読の方にはご示唆のように唐突感があるでしょうね。そして私はどちらかというとホアン…なぜ必要な設定を削って、いらん設定を強化した?中国の(おそらく)下層民出身とかそんな政治的な補足説明より、原作通りにソロ(ピー)…
最後に、専門的なところに立ち入ると、コンピューターの術語には疎いので、サブタイトルの解説はとても参考になりました。というか、原作にないものも含めて全部桜坂さんが考えたんですね。やはり理工系らしい他所様で、このアニメには違和感があるが、原作者の方とは話が合いそうとおっしゃる方がいらっしゃいました
今回のサブタイトルは美鎖側とホアン側の双方とも「すばやく小ずるくやってます」というのとかけてある気がしますが、これも原作未読の方は次回を見ないと意味がおわかりにならないでしょうね。まあ、やることは確かに今回やってるわけですが(笑)
それでは失礼します
投稿: westernblack | 2009年9月13日 (日) 14:07
westernblackさん☆
いつもありがとうございますです。
>ジギタリスについては、1話のアバンでそれこそオリジナルで魔女狩りによる彼女の最初の処刑の具体的な描写をもってきて
おお、それはいい感じですね。全体に一本筋が通る感じになりそうです。
>サブタイトルよりその原案協力か監修に桜坂さんを使った方がよかったのでは
マンガも、宮坂さんに任せている感じなので、基本的に別物というスタンスの方なのかもしれません。
>外野にはうかがい知れない事情で、実際今のような形に落ち着いたのかもしれません
そうですね。
マンガ版は、オリジナルもたっぷりなキャラ中心になっていて、時系列の変更もあまり気にせずに、それはそれでたのしめるようになっています。アニメ版は、ひょっとするとマンガ版側を意識して作ったのかもしれません。
>こうして見ると、原作は非常に緻密で堅牢な構成になっていますね。
所々は甘いとは思うのですが、しっかりとできていると思います。別にライトノベルスを軽く見るつもりはないですが、純文学やSFへとキャリアアップされるだけはあると思います。
>特に未読の方の反応を見ると、これはやっぱり失敗に終わった感じがしますね。
そうですね。ハルヒ以降、ときどき時系列をわざと変えるアニメがありますが、どうも失敗に終わっていると思います。
ハルヒは原作でも短編は時系列がバラけていたりするし、長編部分については前後していないんですよね。
それに対して、大きな流れ自体を狂わせてしまい、前提事項をきちんと説明しきれていないというのは致命的です。
>原作が座右に必須ということでしょうか?新手の原作販促アニメ?(笑)
いや、最近は原作販促的な、読んでいない人は原作買うかネットで調べなさい的なものが多いですよ。(汗)
>未読の方にはご示唆のように唐突感があるでしょうね。
唐突というか、個人的には自分の中で過去編が盛り上がっていないんですよ。だから、ジキタリスのこともギバルテスもNGに思えてしまうのだと思います。なので、唐突というより盛り上がりに欠けると言った感じでしょうか。
>私はどちらかというとホアン…なぜ必要な設定を削って、いらん設定を強化した?
ホアンも良く分からなくなっていますね。美鎖との過去の因縁もさらっとでしたし。(ピー)部分は、理解しました。(笑)
>コンピューターの術語には疎いので、サブタイトルの解説はとても参考になりました。
あ、自分は文系人間なので、ほどほどで、あまり信用してはいけないらしいです。(苦笑)
コンピュータについては、多少分かりますが。
>今回のサブタイトルは美鎖側とホアン側の双方とも「すばやく小ずるくやってます」というのとかけてある気がします
あ、TV講座でも何か言っていた気が。しまった。(汗)
投稿: 藍麦 | 2009年9月13日 (日) 15:04